投資家と営業のトラブル、クレーム防止

フジフューチャーズの顧客サービス部は、顧客である投資家と営業マンのトラブル、クレーム防止を目的に創設された。顧客の取引に関する不満やクレームを吸い上げ、会社と営業マンとの間にくさびを打つ役目もあった。

主な業務は以下の通りである。

  • (1)日々の商いをチェックする。無用な取引が行われていないか、確認・検証する。
  • (2)長期間建玉をしていない証拠金がないか、確認・検証する。
  • (3)顧客から挙がった不満、クレームを営業マンと上司に伝える。

東京本社と仙台、盛岡、大阪支店

フジフューチャーズの顧客サービス部は1995年4月に設置された。当初は、東京本社で専任6人、仙台、盛岡支店で1人のスタッフが担当した。その後、東京のスタッフを12人、仙台、盛岡支店のスタッフを3人に増員した。

さらに、1995年9月から大阪支店に3、4人専任スタッフを配置した。その後、全ての支店に設置すべく、計画を進めた。

営業マンと顧客の間には長期間付き合うほど“なれあい”という関係が生まれやすい。そして、積もり積もったものがクレームとして出てくることがある。この関係に非生産部門である顧客サービス部という第三者が介入する。それによって、顧客の不満をためず、中身の伴った利益を追求するという狙いがあった。

日弁連の「商品先物取引110番」調査

日本弁護士連合会(日弁連)では、「商品先物取引110番」調査を実施した。取引に対するクレーム、苦情を収集し、集計作業を行った。

自主規制団体である日本商品取引員協会は、日弁連のまとめに強い関心を示した。商取業界ではこの報告を受けて管理部門の強化・拡充を急いだ。